産業看護師は、企業や工場で従業員の健康管理や相談に応じる重要な専門職である。政府も働く人のメンタルヘルスケアや疾病予防に力を入れているが、経営者の意識を変えられないなど問題も多い。現状、産業看護師を雇用しているのは規模の大きい企業であり、少人数の企業では看護師の活用もしていないことが判明している。また、産業看護師の人数が1人という所も少なくなく、2人以上雇っているのは規模の大きい企業である。感染症対策としてテレワークが広まったことにより、健康管理やメンタルヘルスケアの重要性が高まっているのもポイントだ。
産業看護師の業務は、従業員の健康相談がメインである。職場の安全委員会や衛生委員会に参加することもある。今後、企業側はより多くの場面で産業看護師の活用を望んでおり、労働衛生教育に携わることも求められている。産業看護師として働いて大変だったことに、従業員の健康に関する法律などを知らなかったというものがある。自分で勉強することも重要なことではあるが、高品質な業務をするためにも教育制度を整えることが求められる。
従業員の健康管理に力を注ぐ経営者がいる一方、依然として最低限法令違反にならなければ良いとして従業員の健康管理に消極的な経営者も存在する。従業員の健康管理が会社にとってもプラスになるという考えが広まることが求められる。従業員の健康管理を重視する考えが広まることで、産業看護師が活躍できる場も増えるはずだろう。